皆様こんにちは。KTリーダーです。
今回は、マンションの維持管理の中でもとても重要な「修繕工事」について、管理組合の立場からお話ししたいと思います。
■ 「修繕工事」って誰がやるの?
マンションの修繕工事というと、「どこか壊れたから直す」というイメージがあるかもしれませんが、実際には計画的に行うものが多くあります。
この修繕工事は、管理組合が主体となって実施するものであり、その計画・費用・実施時期などを理事会で検討し、総会で承認を得てから動き出します。
■ なぜ修繕が必要なのか?
マンションはコンクリートや鉄などで造られた「建物」ですが、人の体と同じように経年とともに劣化していきます。
しかし、人間には自然治癒力がありますが、マンションには「自然治癒能力」がありません。
そのため、放っておけば傷みは進行し、住み心地や安全性が損なわれてしまいます。
だからこそ、定期的に点検を行い、悪くなる前にメンテナンスを行うことが必要です。
これは「治療」ではなく「予防」としての意味合いが強く、将来の大きな出費や事故を防ぐための備えとも言えます。
■ 主な修繕工事の種類
管理組合が行う修繕工事には、大きく分けて次のようなものがあります:
- 日常的な小修繕
例:照明器具の交換、タイルの浮き補修、手すりの塗装など - 中長期的な修繕
例:給水管の更新、エレベーターの部品交換、屋上防水など - 大規模修繕工事
10~15年に1度行われる、外壁塗装・防水工事・共用部分の全面的な修繕など。これが最も費用も手間もかかる工事です。
■ 修繕工事の流れ
実際に管理組合が工事を行う場合、次のようなステップで進みます:
- 劣化調査・点検の実施
→ 建物診断や設備点検をもとに、必要な修繕項目を洗い出します。 - 見積取得・業者選定
→ 管理会社がサポートしながら複数社から見積を取り、比較検討します。 - 総会での承認
→ 修繕内容・費用・業者選定について、組合員の承認を得る必要があります。 - 施工と監理
→ 工事中は施工会社だけでなく、必要に応じて設計監理者が工程をチェックします。 - 完了・検査・報告
→ 工事後に竣工検査を行い、問題がなければ完了報告を行います。
■ 修繕積立金と工事費
これらの工事には当然ながら費用がかかります。その原資となるのが毎月の修繕積立金です。
修繕積立金の額が不足している場合は、一時金の徴収や借入れが必要になることもあるため、長期修繕計画の見直しや適正額の設定が重要です。
■ まとめ
修繕工事は、「いざ壊れたらやる」のではなく、壊れる前に備えるものです。
住民の皆さまの大切な資産であるマンションを長く快適に使うために、管理組合が計画的に取り組むことが求められています。
私も、工事内容の説明や見積の比較、施工中の連絡調整などを通じて、管理組合の活動をしっかり支えていきたいと思っています。
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