皆様こんにちは。KTリーダーです。
今回は「管理費や修繕積立金が高いマンションってどうなの?」という疑問についてお話しします。
中古マンションを探していると、同じような広さ・築年数でも、管理費や修繕積立金に大きな差があることに気づくと思います。では、「高い=悪い物件」なのでしょうか?
結論から言うと、金額の大小よりも“中身と理由”を見ることが大切です。
① 管理費が高いのはなぜ?
管理費が高いマンションには、以下のような理由があります。
- 管理人が常駐(週5~7日、日勤など)
- 清掃頻度が高い(毎日清掃あり)
- 共用設備が充実(エレベーター、オートロック、ラウンジなど)
- 24時間ゴミ出し可、宅配ボックス、機械式駐車場の維持管理
つまり、サービスの「質」が高い=管理費が高くなるのは当然とも言えます。
② 修繕積立金が高いのはなぜ?
一方、修繕積立金が高いのは以下のような背景が考えられます。
- 長期修繕計画に基づき、将来を見据えた積立ができている
- 築年数が進んでおり、今後の大規模修繕に備えて増額されている
- 小規模マンションで世帯数が少ない(1戸あたりの負担が大きくなる)
これはむしろ「しっかり管理されているサイン」でもあります。
③ 「高すぎる」かを見極めるポイント
では、どのくらいが“高い”のか?判断基準は以下のとおりです。
- 管理費:目安は㎡あたり月150円〜250円前後
- 修繕積立金:目安は㎡あたり月250円〜350円前後(築年数による)
これを大きく超える場合は、内容を管理組合の総会資料や長期修繕計画で確認してみましょう。
④修繕積立金の目安単価(国交省ガイドラインより)
国土交通省のガイドラインでは、マンションの規模や構造に応じて、将来的に必要とされる修繕積立金の月額単価(1㎡あたり)は以下の通りとされています。
- 小規模・低層マンション(5階建以下、エレベーターなし)
→ 月額 200円~250円/㎡ - 中規模・中高層マンション(6~10階程度、エレベーターあり)
→ 月額 250円~300円/㎡ - 大規模・高層マンション(20階以上、共用設備が多い)
→ 月額 300円~350円以上/㎡
※出典:国土交通省「マンションの修繕積立金に関するガイドライン(2021年版)」
⑤ 「高いけど良いマンション」の特徴とは?
- 管理人がしっかり勤務していて清掃が行き届いている
- 長期修繕計画が現実的で資金に余裕がある
- 共用部の劣化が少なく、住んでいて快適
- 管理会社が定期的に点検・報告をしている
こうしたマンションは管理が健全で資産価値が維持されやすいというメリットもあります。
⑥まとめ
管理費や修繕積立金が高いからといって、「ダメなマンション」と決めつけるのは早計です。
むしろ、“なぜ高いのか”を知ることで、安心して住める、価値のあるマンションを見極める目が養われます。価格だけでなく、その内訳・理由を見て、本当に自分に合った住まいを選びましょう。
✅ 修繕積立金チェックリスト
※購入前の中古マンションでチェックしておきたいポイント!
◻ 修繕積立金の単価は適正?
- □ 修繕積立金の平米単価が国交省ガイドライン(200円〜350円/㎡)の範囲内になっている
- □ 平米単価が明記されていない場合、「住戸面積 ÷ 修繕積立金」で簡易計算して確認した
- □ 異常に安い(100円/㎡以下など)場合、将来の一時金徴収や値上げリスクを疑っている
◻ 長期修繕計画はきちんと策定されている?
- □ 10年以上先までの長期修繕計画書が存在している
- □ 修繕内容・金額・時期が現実的な水準で記載されている
- □ 今後の計画にあわせて、段階的な値上げ予定が示されている
◻ 積立金の財政状態は健全?
- □ 修繕積立金の現在の残高が公開されている(総会資料等)
- □ 過去に一時金の徴収や借入が行われた履歴がないかをチェックした
- □ 「足りないからその都度徴収」ではなく、計画的に積み立てられている
◻ 管理会社・管理組合の運営状況は良好?
- □ 管理会社からの報告が定期的にあり、透明性がある
- □ 管理組合が機能していて、総会が毎年開催されている
- □ 適正な金額での修繕工事が実施・検討されている形跡がある
💡ワンポイントアドバイス
購入前に「修繕積立金が安い=ラッキー」と思ってしまいがちですが、将来の出費が隠れている可能性があることを忘れないようにしましょう。
重要なのは、「今いくら払っているか」よりも「将来困らないように積み立てられているか」です。
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