皆様こんにちは。KTリーダーです。
今回は、マンションの“管理”そのものに注目が集まる中で制定された、「管理計画認定制度」と「マンション管理適正評価制度」についてご紹介します。
■ マンションの価値は「管理」で決まる時代へ
少子高齢化や空き家問題が進む中、「立地」や「築年数」だけではマンションの価値を測れなくなってきています。
今、マンションを購入する人たちは、建物の状態や管理体制までを確認し、「どんな管理がされているか」を重視する傾向が強まっています。
つまり、“管理を買う時代”が到来しているのです。
このような流れの中で、マンション管理の質を「見える化」し、社会的に認める仕組みとして登場したのが、今回ご紹介する2つの制度です。
■ 管理計画認定制度とは?
2022年にスタートしたこの制度は、地方自治体(市区町村)が、一定の基準を満たした管理組合を「良好な管理が行われている」として認定する公的な制度です。
主な認定基準(例):
- 長期修繕計画が策定され、定期的に見直されている
- 修繕積立金が適正に積み立てられている
- 管理規約が標準管理規約に基づき整備されている
- 総会・理事会が定期的に開催されている
認定されると、将来的には補助金制度や住宅ローンの優遇、資産価値の安定といった効果が期待されます。
申請は管理組合から自治体への提出が必要ですが、我々管理会社がその準備をサポートすることも可能です。
■ マンション管理適正評価制度とは?
こちらは(一社)マンション管理業協会が導入した民間の評価制度で、管理の状況を外部にわかりやすく「見える化」することを目的としています。
管理組合が提出した資料に基づき、星0〜5の6段階評価で管理の適正度が評価されます。
主な評価項目:
- 長期修繕計画の有無と妥当性
- 修繕積立金の水準と将来計画
- 管理規約の整備状況
- 総会や理事会の開催頻度
評価はホームページ上で公表されるため、購入希望者がそのマンションの管理状況を事前に知る手段にもなり、売却や賃貸時の信頼性向上にもつながります。
■ 制度の違いと活用ポイント
実施主体の違い
管理計画認定制度:市区町村(公的制度)
マンション管理適正評価制度:マンション管理業協会(民間制度)
評価方法の違い
管理計画認定制度:基準を満たせば「〇(認定)」、満たさなければ「×(非認定)」
マンション管理適正評価制度:星0〜5の6段階評価
主なメリットの違い
管理計画認定制度:公的な認定による信頼性の向上、補助制度やローン優遇の対象になる可能性
マンション管理適正評価制度:外部への管理状況の見える化、売買時の信頼性アップ
申請方法の違い
管理計画認定制度:管理組合が市区町村に申請(管理会社の支援可)
マンション管理適正評価制度:管理組合または管理会社が申請
評価結果の公開有無
管理計画認定制度:認定されたマンションは自治体のホームページ等で公表
マンション管理適正評価制度:協会の公式サイトで評価結果を公開
■ なぜ今、「管理の見える化」が重要なのか?
今や「管理を買う時代」。
良好な管理状態が示せるマンションは、資産価値が維持され、住みやすく、買い手も付きやすくなります。
逆に、管理が不十分だと、修繕の遅れやトラブルの原因になり、売却や賃貸にも大きな不利が生じます。
こうしたリスクを避け、将来に備えるためにも、管理の質を第三者に評価してもらうことは非常に重要なステップです。
■ まとめ
「管理の見える化」は、これからのマンション管理に欠かせない取り組みです。
制度の導入や申請は少しハードルが高く感じられるかもしれませんが、まずは自分たちの現状を知ることから始めてみてはいかがでしょうか。
我々管理会社でも、制度の診断や申請支援を行っておりますので、ご興味のある方はぜひご相談ください。
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